昨年8月にplatform3がオープンしてからというもの、忙しい日々を過ごしていました。年が変わり、お正月休みの間もなかなかゆっくりとする時間が取れず、気がつけば1月も終わりに差し掛かっています。
今日は帰り道に東中野の松の湯に初めて行き、広い湯船に浸かりながら、改めて今年やりたいことを考えていました。そのとき、ふとニュースレターのことが頭に浮かびました。実は昨年から始めたいと思いながら、ずっと後回しにしていたのです。そんな重い腰をようやく上げてこうして文章を書き始めることができたのは『Document Your Culture』というzineを読んだおかげだと思います。
この本はイギリスのジャーナリスト、エマ・ウォーレンさんが書き、編集者の阿久根聡子さんが訳したものです。「愛する場所」を記録すること、それに必要な考え方や手法について書かれています。
読み終わったあと「自分はどんな場所を記録したいだろう」と自然と考え始め、真っ先に浮かんだのがplatform3でした。お店を始めてからの4ヶ月間、本当にたくさんの出来事がありましたが、毎日が慌ただしく、日々の出来事を振り返る暇もなく過ごしていました。このままでは、いろんなことを忘れてしまいそう(人間の脳には、出来事のインパクトや重要性に関わらず、思い返した回数の多い記憶を長く残しておくような仕組みがあると聞いたことがある)
せっかく作ったこの場所です。たとえそれが楽しいことばかりではなくても、できる限り覚えておきたいです。どんな出来事でもあとから振り返れば「やっぱり残しておいてよかった」と思えるような気がしています。
テキスト:丹澤弘行
写真:ともまつりか